医療の資格を活かして副業や専業で「医療ライター」を目指す人が増えています。それだけでなく、医療分野に興味がある人でも医療ライターを目指す人も増えてきました。しかし、仕事内容や必要な資格、始め方がよく分からないという人も多いでしょう。この記事では医療ライターとはどのような仕事か、メディカルライターとの違い、チェックすべき資格、始め方などを医療資格所有、歴10年のプロ医療ライターが徹底解説します!ぜひ参考にしてくださいね。
医療ライターとは?
医療ライターとは、医療分野の文章作成を行っている人を指します。「美容ライター」「グルメライター」「ビジネスライター」などのように、その人の得意分野をアピールするための肩書と捉えて問題ありません。
医療ライターもほかの分野のライターと同じように、経験や専門知識を活かして文章執筆を行います。例えば、ネットで病気や症状を検索したときに出てくる医療記事は医療分野が得意なライターが執筆しており、医師が監修している場合がほとんどです。
特に医療分野は、読み手の健康や生命に直結する分野であることから、「正しい文章を分かりやすく説明するスキル」が必要不可欠です。
仕事内容・執筆する媒体
医療ライターの活躍する場は、オウンドメディアや医療機関のサイトなどのWEB媒体や雑誌・書籍、広報誌などの紙媒体など多岐にわたります。これらの媒体で以下のような内容の執筆をしているのが特徴です。
- 病気・症状の解説記事
- 医療機器に関する記事
- 治療薬・市販薬に関する記事
- 病院・クリニックのコラム記事
- 医学論文の執筆・校正
- 医療者へのインタビュー記事
- 医療職の就職・転職などキャリアに関する記事
など
また、医療ライターとしてキャリアを積んで、編集者やディレクターとしてステップアップする人もいます。そうした人は、記事の編集・校正やディレクションをはじめ、医療広告ガイドライン・薬機法・景表法のチェックをしたり、専門資格を活かした記事の監修をしたりして、活躍の場を広げています。
医療ライターに資格は必須?
結論から言えば、医師や看護師、薬剤師などの国家資格を持っていなくても医療ライターになれます。正しい情報を元に分かりやすく執筆することができれば、必ずしも医療資格は必要ありません。
一方で、クライアント側は医療資格を持っていることを必須条件にしている場合があります。これは、記事の権威性を保持するためや、現場の経験を活かした記事執筆を望むためなどの理由です。
確かに医療者は、学生時代から医療を学んでおり、就職後も知識のアップデートのための勉強が欠かせないため、どうしても非医療者と知識量に差があると言えるでしょう。
しかし、SEO記事などはこれまでの医療者としての経験よりも、正確な記事を書くスキルが求められます。執筆の際は必ず1次情報を参照する必要があり、正確な記事を書くことにおいて医療資格の有無は関係ありません。そのため、医療資格を持っていなくても挑戦しやすいでしょう。
医療ライターがチェックすべき5つの資格
医療ライターを目指すにあたって、国家資格を取得するのは現実的ではありません。しかし、ほかのライターと差をつけるために、ライターに役立つ民間資格を取得すると受注率を伸ばせる可能性があります。そこで、医療ライターがチェックすべき資格を5つ紹介します。
1.YMAA・KTAA個人認証マーク制度
YMAA個人認証マーク制度・KTAA個人認証マーク制度は、一般社団法人薬機法医療法規格協会が薬機法・医療広告・景品表示法・特定商取引法などの知識習得を評価してマーク付与と使用を認める制度です。
医療ライターはこれらの法律を遵守した記事制作に関わることも多いため、一定の知識を持っていることの証明として取得してみましょう。
2.薬事法管理者・コスメ薬機法管理者
薬事法管理者、コスメ薬機法管理者は薬事法ドットコムが実施している民間資格です。薬機法をeラーニングを体系的に学ぶことができ、資格試験に合格すれば「薬事法管理者」「コスメ薬機法管理者」として認定されます。在宅受験形式のため、受験ハードルも低いでしょう。
3.SEO検定
SEO検定は一般社団法人全日本SEO協会が実施している、最新のSEO技術を学べる検定試験です。医療ライターはSEOを考慮した記事制作も行うことから、SEO技術を高めたい人におすすめです。
4.日本語検定
ライターは日本語を正しく扱うことが求められます。文法を正しく扱えば、より読みやすい記事を書くことができ、読者にも届きやすくなるでしょう。
日本語検定委員会が行う日本語検定は1〜7級まであり、敬語・文法・語彙・表記・漢字など、日本語の総合的な能力を測ることができます。
メディカルライターとの違い
医療ライターに似た職種に「メディカルライター」があります。メディカルライターは、医薬品や医療分野において専門的なライティングを行う人を指しますが、実はそれぞれに明確な定義があるわけではありません。
ですが、メディカルライターと言えば、以下のような仕事内容を引き受けることが多いでしょう。
- 治験実施計画書・同意文書の作成
- 医薬品・医療機器などの開発・承認に関する書類の作成
- 報告書の作成
- 照会事項への回答
- 医学・薬学論文の作成
- パンフレット、冊子の作成
- MR資料の作成
など
このように医療ライターが請け負う業務よりもやや難易度は高めです。専門的な知識が必要になることから未経験でフリーランスになるのは難しく、まずは企業で経験を重ねるのが一般的でしょう。
医療ライターとして、上記の内容を引き受ける場合もありますが、やはり専門的な知識が必要になり、過去の経験を問われる場合が多いため未経験で引き受けるのは難しいでしょう。
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医療ライターに向いている人の特徴
前述したように、医療ライターが扱う内容は健康や生命に直結します。そのため、責任感があり、しかるべき場所から正しい情報収集をできる人が、医療ライターに向いているでしょう。医療論文を扱うことも多いため読解力も必須です。
また、医療分野は常に情報のアップデートが求められます。探求心があり勉強熱心な人の方がテーマに対して深堀りして競合と差のつく文章を作成できるでしょう。わからないことがあれば、ネット以外からも情報収集できるのが理想です。
医療ライターを始めたらソーシングサイトに登録
医療ライターとして活動するにあたって、始め方がわからないという人もいるでしょう。ライターが仕事を得るには、ソーシングサイトに登録して仕事を得る方法と、企業と直接契約を結んで仕事をする方法があります。
ライターとして実績がない場合は、まずはソーシングサイトに登録して経験を積むことをおすすめします。
ソーシングサイトでは以下のフローで仕事を進めます。
- ステップ1:案件に応募する
- ステップ2:レギュレーションに沿って記事を作成する
- ステップ3:納品して報酬を得る
ソーシングサイトでは、上記のようにクライアントが医療ライターを募集して、ライターがその求人に応募して仕事を引き受ける方法と、クライアントから直接相談を受けて仕事を引き受ける方法があります。
医療ライターとしての実績が少ない場合は、自ら案件に応募してどのように貢献できるかをアピールしましょう。
まとめ
医療ライターになるために特別な資格は必要なく、医療分野に興味がありライターとしてのスキルがあれば、医療ライターになることができます。ただし、引き受ける内容によっては医療資格が必須の場合があるため、他のライターと差別化できる資格や実績を持つことが大切です。本記事を参考に、医療ライターへのステップを踏み出しましょう!
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